2011/02/13

XL-755K個人輸入・使用雑感

2008.10.05公開
2011.02.13引越し

1. 代行業者を利用した中国タオバオからの購入

     A4techのサイド5ボタン・チルトホイール付きマウス、755シリーズが いつになっても日本で販売されないので我慢できずに個人輸入しました。 A4tech X7シリーズ公式サイト 
     中国版楽天の淘宝(タオバオ)http://www.taobao.com/で探して代行業者に依頼しました。 Oscarの光学式169元かレーザー式229元(箱無しで185元というのもあった) かで迷いましたが、Oscarの光学式のシリーズが最大2000 dpiと3600 dpiのものに分かれおり、 最大2000 dpiのX-755KはADNS-3060(800 dpi)である予感がしたので、敏感なのが好きな私は 箱無し185元のXL-755Kにしました。 
     代行業者に目的の販売ページのアドレス教える→見積もりもらう→日本の口座に日本円で振り込み →中国の業者に商品到着→EMSで日本に転送、という流れでした。中国内送料、EMS送料、 業者手数料、業者レートひっくるめて合計6715円になりました。 仕様では最大3600 dpiとありますが、以下続く記事と同じくセンサー自体は 日本版のXL-755K-JPも2000 dpiのADNS-6010だと思います。 
    *注 日本版XL-755K-JPの左右クリックはオムロンじゃないそうです。(2010/02/12追記)
2. XL-755K画像



fig.1 上面


fig.2 底面


fig.3 左側面


fig.4 右側面


fig.5 内部。おもりは付いてないです。


fig.6 センサーはレーザー式2000 dpiのA6010


fig.7 左右クリックはOMRON D2FC-F-7N
*注 日本版XL-755K-JPはオムロンじゃないそうです。(2010/02/12追記)


fig.8 サイドボタン


fig.9 上φ3 mm、下φ2 mmのケーブルに交換


fig.10 左クリックとdpi変更ボタン以外の12箇所にマクロ割り当て可能


3. 使用雑感


     センサーは2000 dpiのADNS-6010(fig.6)、レポートレートは125・250・500・1000 Hzに設定可能。 左右クリックがOMRONのD2FC-F-7Nで他のボタンは全部タクトスイッチ(fig.7)、 当方の適当な測定ではケーブルの直径3 mm、本体サイズ120 mm X 68 mm、 ケーブル含む全体の重量130 g、分解してケーブルを取り外した本体のみで100 gでした。 表面はざらざらとした梨地で手に汗をかいてもさらさらといい具合です。
     まず、クリック感は同じD2FC-F-7NのX-750より硬めでした。ボディの板バネ・スイッチの個体差? 2000 dpiでカーソルの動きはセンサーの同じX-750と同等。レポートレートの違いだとか、 私には体感できませんでした。ホイールはX-750と比較して横方向の刻みはなくなって、 回転の感触はかなりぬるぬるです。MSのぬるぽホイールとX-750の中間のカチカチ具合です。
     ケーブルですが、私が知っている限り、X-718とX-750はケーブルの直径が2 mmだったのが、 それ以降FSシリーズもOscarも直径3 mmになってしまったのが残念です。 あまりに残念だったので手元にあった細いケーブルを移植しましたがw(fig.9)
     サイドの5ボタンの、中央の1ボタンとリング状の4ボタンは独立しています。(fig.8) 親指の腹を中央の1ボタンのみに置いている場合、さすがにマウスを持ち上げるときに 誤入力してしまいますが、指をちょっとずらしてリング状の4ボタンと中央のボタンにかけて 持てば問題ありません。また、リング状の4ボタンは斜め押し2ボタン同時入力もでき、 リングの斜め部分はへこんだ形状になっています。ハードウェアマクロと相まって、 人差し指は左クリックに専念させられるのでこのサイド5ボタンは非常に使い勝手がいいです。 しかし、持ち方にもよりますが、サイドの→と左上にある初期状態でトリプルクリックのボタンは 位置的に押しにくいです。 
     センサー位置は中心よりちょっと後ろよりで(fig.2)、 重心がリング状の4ボタンの→とセンサーの間あたりなので、 リング状の4ボタンの内側あたりでマウスを支持する場合尻重で具合が悪いです。 
     ハードウェアマクロについては左クリックとdpi変更ボタン以外の、上下スクロールを含む全て に割り当てられ、二つのプロファイルを本体に保存できscroll lockで切り替えられます。 dpi変更ボタンにはX軸Y軸独立した100-3600 dpiの組み合わせを6つまで 登録でき、それを順に切り替えることができます。 ハードウェアマクロなので、もちろん専用ドライバをインストールしていない環境でも 本体に登録していたマクロを利用可能です。 
     マクロのプログラミングですが、実操作をマクロとして記録したり、マクロを割り当てた ボタンを押して、マクロを一回実行する以外にも、ボタン押している間 or もう一度ボタン押すまで 繰り返しマクロ実行の指定ができたり、if then の条件にマウス各ボタンのオン・オフを使えたり、 loop、jump、wait、変数、カーソルの相対移動量、絶対座標などと 申し分ないです。(公式にマニュアルがありますので詳しくはそちらを) 以上、充実したマクロ機能なのですが、V4.304、V4.201のドライバでざっとマクロを 組んでみたところ、プログラムによってはjumpで指定した行-1に跳んでいったりと 困ったことになりました。今後のバージョンアップで修正されることを願います。


4. まとめ


     A4techのOscarシリーズは安くて標準サイズのモデルでも大抵の他社製品より小型軽量で ハードウェアマクロつきでセンサー・一部スイッチもそれなりの物であり、難点として センサー読み取り位置と重心が中心よりも後ろよりなのが特徴です。
     とにかくボタンが欲しい向きには755、 FPSやらなんやらでマウスを振り回す向きには光学式ADNS-3080の718、 レーザー式ADNS-6010でもよくてより小型軽量を求めるなら750Mといったところでしょうか。 といっても、今だと安価で評価の高いゲーミングマウスとして ハードウェアマクロ無しのMX-518、ハードウェアマクロもあるG500が発売されており、 どちらも3年保証です。 
     ともかくマクロの不具合修正と、以前のような細いケーブルにして重心・センサー位置改善して WarMouse以上の変なマウスを他社に先駆けて発売して欲しいものです。